エチオピア4日目:Social Architect


(画像左:ストリートチルドレン 右:Fei&FG)
午前6時。Feiと共にホテル近くのスラムエリアへ。このあたりには多くのストリートチルドレンがいて、分離帯のところに毛布一枚で眠っている。僕たちが話しかけると周囲から集まって来た。彼らは英語を話せない(公用語であるアムハラ語を読み書きできるかも怪しい)ので、英語が使えるFGを紹介してもらう。FGは道ばたの壁際にシェルターを作り、そこで生活している。

(画像左:道端のシェルター 右:その住人Mekonen)
彼もFGのようにコルゲートの金属板でつくったシェルターに生活している。FGは一応タイヤ修理の職をもっているが、Mekonenは職がない。時々物資を運ぶ仕事を任されることがあるらしいが、その相場は安く、一回1.5Birr(約20円)。アディスでもほんの一握りのお金である。彼は17歳のときから9年間こうやって過ごしているらしい。彼は読み書きもできるのに、職が見つからないというのは、どうやら人種差別的なものらしい。

(画像左:お金を分け与えるFG 右:教会の前)
FGが教会に行くというのでついていった。教会の前にはたくさんの人たちが並んでいる。FGはもっていた1Birrをコインに交換し、並んでいる人たちに分け与えている。彼も決して多くのお金を持っているわけではないが、少しでもいい生活をしている人が貧しい人に寄付することは当たり前のことだと、彼は話してくれた。教会には毎朝多くの人たちが訪れ、お祈りをしている。アディスでは教会が今でも大きな力を持っていて、人々の考え方にも影響している。政治的にも経済的にも、保守的な部分が強いのは宗教が関係しているようだ。

(画像左:川沿いに張り出している住宅 右:洗濯場)
アディスの川は決して美しいものではないが、興味深い状況をみることができる。まずは住居。アディスの川沿いは洪水の危険性や汚染防止のために住居をつくれない地帯に指定されているわけだが、貧困な生活をしている人たちがそこに住居をつくっている。そしてアディスの中心部でさえも川で洗濯していたり、トイレ代わりに使われたりしている。その結果、川沿いはマスタープランに描かれている緑化された公共空間とは全く異なり、汚染された無法地帯となっているのが現状である。

(画像:計画敷地)
他のメンバーと合流し、計画敷地であるディベロッパー所有地見学へ。周囲では新しい住宅建設が進んでいるなか、このオープンスペースは魅力的に感じられる。敷地の北側にあたる画像左側には新しい主要道路が建設されていて、住宅だけでなく店舗や公共空間としての機能も必要となってくる。

(画像:コンクリートブロック)
敷地内は現在建設資材を生産するために使われている。画像はここで作られているコンクリートブロック。お判りのとおりかなり質が悪い。まあ、日本みたいに地震があるわけではないから大丈夫なのかもしれないが。

(画像:ディベロッパーの住宅地)
同じディベロッパーが開発した住宅地へ。市の東端に位置している巨大な住宅地。(詳しくはこちら。)住宅は外観は基本的にレンガ積みのようなパネルでできていて、いかにもという印象。面白いのはほとんどの住宅の屋根に貯水タンクがついていて、白や黒の物体が浮かんでいるように見えること。どうやら住宅地への水の供給がまだうまくないらしく、タンクを使っているのだとか。なぜこんな巨大な住宅地をあえて端っこに持って来たのか。。。これをきっかけにインフラを整備して開発を促進するということなのだろうか。

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