(画像左:今頃になって雪。右:Paulo Mendes da Rocha氏の講演会。)
いよいよSummer Semesterが始まりました。と同時になぜか急に寒くなって雪が降ってきた。1月の終わり頃に少し降って2月も3月もぜんぜん降ってなかったんですが、今になってまた雪とは。まあ、少しくらい雪降ってないと春が訪れる喜びも小さくなりそうな気がする。
大学内は一気に学生が増えて活気が出てきました。早速、昨年プリツカー賞を受賞したブラジル生まれの建築家Paulo Mendes da Rocha氏の講演会。 恥ずかしながらぜんぜん彼の事を知らなかったのですが、重量感のあるコンクリートのオブジェクトを空中に浮かせるような彼の手法はとても力強く感じられ、プログラムうんぬんかんぬんよりも空間としての魅力を感じられそうな作品たちです。近いうちに南米に行きたくなった。
(画像左:Associative Designのレクチャー。右:デザインスタジオのオープニング。)
デザインスタジオのほうもスタート。今学期はエチオピアでの都市リサーチとアーバンデザインのプロポーザルになる。ワークショップで準備した自分たちのプログラムをプレゼンして、早速ディスカッション。エチオピアにいく前にどこまでリアリティを持って、有効なプロトタイプを考えられるかが焦点になりそうだ。
現在は参考になる情報を集めているところ。少し前にOMAのLAGOSのドキュメントムービーを見た。大きく2つのパートからなっていて、1つめは建築家やアーバンデザイナーからの視点で映像や映し出され、2つめは市民へのインタビューとともに市民の視点で映像が映し出されている。同じ状況を違う視点から見ることによって、都市に起こっている状況は多様な要素が複雑に絡み合ってできていることがわかる。都市デザインを考える上では、両者の視点から状況を把握することが重要だと感じた。
さらには昨年Berlage Instituteで学んでいたRolf Jenni氏(タケルさんの元同僚)らによるAssociative Designのレクチャー。彼らはパラメーターを使ったAssociative Softwareを利用して、形態を少しずつ変化させながらその形態変化がどんな要素に作用しているのかを理解しながら、場所や条件に一致するポイントを決定する方法でデザインしていた。もちろんパラメーターの選び方や形態自体には恣意性はあるのだけど、条件が変化する度に容易に形態を変化させてみる事ができるような、デザインのためのコミュニケーションツールとしてはとても有効だと感じた。ツールとなるソフトウェアも重要なのだけれど、むしろデザインの提案に幅をもたせるという考え方のキーポイントは、ディベロッパーや他のデザイナーとコラボレーションする際にとても有効な姿勢ではないかと思う。
今学期はいよいよ本格的にアーバンデザインの領域に取り組むことになる。どんな方法論がどんな場面に有効なのか、見極められるチャンスなりそうだ。
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